トップトレンド情報化粧品業界の今を斬るエコとデザインのマリアージュ

エコとデザインのマリアージュ (2009.08.13)

かつてファッションは、エコロジーから最も遠いところにある、という認識がありました。
素材にバリエーションが少なかったため、デザインにも限界があったのです。
最近では、エコ認証のとれた素材や色のバリエーションが一気に増え、
パッケージから売り場のコーディネイトに至るまで、
デザイナーがクリエイティビティを発揮できる様になってきました。

若い人中心に行ったアンケートでは、ファッションを買うときの一番のポイントは「デザイン」。
エコだけなら買わないという結果も出ています。

CSRはもはや常識になりつつあります。
企業も、社会的課題を解決する姿勢が商品の売り上げを左右する時代。
これからの商品開発には避けて通れない、エコをふまえた、時代にあったデザインとは何でしょうか。
今後の展望を探ってみたいと思います。


エコ意識によって変わる表現の変化

時代によって色の表現は変わっていきますが、
それには素材の変化が大きく影響しています。

例えば、タイル製品の製作などで使われる、カドミウムやセレンといった有害物質を使った色は、現在では使えなくなりました。
昔のあの色が出したい、と思っても、同じ赤は今の素材では表現できません。

光の色も変化しています。

昔から馴染みのある白熱灯が2012年の頃までには製造を中止することになりました。
白熱灯にとって代わるのは、LEDといわれています。
キレイな発色も可能で、明るさの演出にも可能性も広がってくことでしょう。

このように時代背景によって、表現の形が制限され、また拡がることがあります。


ライフスタイルの変化

物価上昇も影響し、使い捨てではなく、長く使える良い物が求められる傾向があります。
これは不況になり、消費者が買い物に知恵を使うようになったことがベースになっています。
節約とエコが結びつき、良いものを長く使いたい、という発想に結びついているのです。

これからの商品開発には、このようなライフスタイルの変化を踏まえ、
無駄を省き、最初から幾つかの仮説を立てて提供することが重要なのでしょう。

それにはまず消費者の求めているものを把握する。
当たり前のことのようですが、今までの企業は、企業側の提案を押し付けてきた部分が多かったといえるのかもしれません。


今後の展望

インターカラー(国際的トレンドカラー選定委員会)で言われた言葉で、今後のカラーの動向を物語る印象的なものがあります。

「15年先の色を考えよう」という言葉です。

これは「贅沢なものの究極が自然だ」という、考えが元となっています。
今やお金で買えないものが贅沢なもので、そのお金で買えないものの一つが自然環境であるということ。

究極の贅沢な色というのは、植物の緑と、空や水の青の色(プレシャス・ネイチャー)で、価値が落ちることがない、といったメッセージです。

いきつくところまで行ってしまった、という感もありますが、
これからのデザインを考えていく上で、欠かせない感覚の一つでしょう。

この流れで考えると、今後のデザインにはメッセージ性が大切になってくるのではないでしょうか?

押し付けではなく、消費者が、まるで仲間をみつけた様な感覚を覚え、共感する。
そんな共感性を喚起するメッセージを作り上げ、ターゲットとなる消費者に見つかりやすい場所に置いておかねばなりません。

ファッションの重要な役割は、楽しさを提供することです。

作り手はより分かりやすい、そして偽りのない言葉でメッセージを発信し続けなければならないでしょう。