トップトレンド情報化粧品業界の今を斬る不況でも売れ行き好調!高額石けんを手に取る消費者心理とは?

不況でも売れ行き好調!高額石けんを手に取る消費者心理とは?

プレゼントでもらった石鹸が気に入り、買いに行ってみると、時はちょうどクリスマスシーズン。 石けんをたくさん買って、一つ一つをギフト用にラッピングしてもらっている、背広姿の男性の姿をみかけました。高級なものを使うというリッチ感も当然ながら、石けんには誰でも使えるという安心感と、手作りという温かさも、魅力となっているのではないでしょうか。

百貨店の化粧品売り場で、高級石けんの売り上げが好調のようです。
今回は不況といわれる今、高級な石けんを買う消費者の心理を探り、消費者心理のヒントを探ってみたいと思います。


人気は1個3000円を超える高価格帯のものとオーガニックブランドに集中しています。
2008年の百貨店売れ筋石けんランキングを見てみると、特に目立っていたブランドは、『ガミラシークレット』とクレドポー・ボーテの最高級ライン、シネルジックの『サボンシネルジック』。
1個3465円という高価ながら、『ガミラシークレット』は、伊勢丹で1ヶ月に4800個を売り上げたと業界内外で話題になった商品です。イスラエル北部のガリラヤ地方に住むガミラ・ジアーという一人の女性が、土地に代々受け継がれる植物の特性を元に、独学で30年以上をかけて確立したレシピにより完成させたもの。

その土地、環境、風土にあわせ、自らの生態をその環境に適応させる植物のチカラを最大限に活かし、「肌のバランスを整える」という考えが基本にあります。

背景に見えるガミラ・ジアーという女性の姿が印象的です。森に入り、自然と向き合い、自然の叡智を受け継ぐもの。70歳を超えるというガミラおばあちゃんには、温かく深いイメージが。元々は家で一つ一つ、本人が作っていたというもので、丁寧に熟成させて手作りする製法も、温もりを伝えています。

しかし何よりもその実感できる効果が人気の理由のようで、リピート率の高さにつながっています。「肌のトラブルが改善された」とまとめ買いする人も多くいるのだとか。まるでクリームをそのまま石鹸にしたような、とガミラ自身が形容するように、従来の石鹸のイメージを覆すとまで言われている石けんなのです。


『サボンシネルジック』はなんと1万円の石けんです。驚くべき値段ではありますが、発売2ヶ月で予算比155%を記録。その後も115%で推移しているとのこと。
徹底的にこだわったモノ作りを行い、これ一つで高い洗浄力と最高の肌効果、贅沢な心地よさ、他アイテムとの相乗効果、すぐれたスキンケア実感を、と職人の技で、従来にない斬新な処方の開発により誕生しました。

これらの石けんが売れている理由は、「従来の石けんのイメージを覆す効果の高さ」と、「コストパフォーマンスの高さ」のようです。 固形石けんの、思った以上の持ちのよさと、メイクまで落とせる石けんには、クレンジングがいらないシンプルケアにより、結果的に支出を抑えられる、との意見もあがっています。

バラエティショップなどで手に入る、もう少し手軽なラインの石けんでは、オーガニック系とドクター系に人気が二分されています。 どちらも求められているのは、やはり肌で感じる効果の高さ。

このラインではパッケージに遊び心のあるものもあり、オーガニックに求められているのは、もはや癒しや素材への安心感だけではないようです。

高機能な石けんは、ブランドへのエントリーアイテムとしての役割もある様で、インナーシグナルでは、石けんの人気が高まるにつれ、他の製品の売り上げも伸びているのだとか。

香りはバラエティ豊かなラインナップで、気分によって使い分けることも可能です。
1000円台が中心の石けんでは、手軽に試すこともでき、自分にあった石けんを探すこともできます。


消費者がその価値を実感するものの売れ行きが鈍っていないことから、不況はイコール高額商品が売れないということにはならないようです。一方で消費者の、購買の判断基準は明確になってきています。消費者は自分の納得のいく商品であれば、ブランドや値段に関係なく購入するのです。

その判断基準をクリアさせるために、商品の背景にあるイメージが大きな役割を果たすことになります。どこで誰が、どんな風に開発された商品であるのか。
商品のコンセプトは何なのか。まるで一つの石けんにストーリーがぎゅっとつまっている様に。一つの石けんを手に入れただけで、消費者が幸せな気持ちになれるとしたら、それは作り手側にとっても、とても素敵な消費の形です。

売れている石けんは総じてコストパフォーマンスの高さと、機能性の高さがありました。

根強い人気を持ち続けるロングセラーのクリニークの石けんには、肌タイプ別の種類が揃っています。肌タイプに限らず、その人それぞれの欲求を満たすもの。
多種多様な石けんが今後も登場してくるのでしょう。より作り手を明確にイメージした商品開発が、ヒット商品の鍵になるのではないでしょうか?