化粧品の香りにこだわりたいけれど、どうやって化粧品OEMメーカーに依頼すればいいのか悩んでいる企画担当者の方に向けて開発のポイントを解説します。
この記事では、香料の種類から化粧品OEMメーカーへの正確な伝え方まで、失敗しないための具体的な手順をご紹介します。
読み終わる頃には、ターゲット層の心をつかむ独自の香り付き化粧品を開発し、ブランド価値を大きく引き上げるための具体的なアクションを踏み出すヒントが得られるはずです。
なお、化粧品の受託製造には、お客様が用意した処方をもとに製造する「OEM」と、コンセプトや香りの設計から処方開発までをメーカーが手がける「ODM」があり、いずれも同じ化粧品OEMメーカーが提供するサービスです。
本記事では、両方をまとめて「化粧品OEM」と表記します。
【参考記事】化粧品OEMとODMの違いとは?メリットや失敗しないOEMメーカーの選び方を解説

化粧品OEMにおいて香りが重要な理由
化粧品を開発する際、配合成分だけでなく「香り」の設計がブランドの価値を大きく左右します。
ここでは、オリジナル化粧品において香りがどのような役割を果たすのかを紐解いていきます。
| 期待される効果 | 顧客体験への影響 | ブランド戦略上のメリット |
| 心理的なリラックス | 毎日のスキンケア時間が癒やしの時間に変わる | 製品への愛着が増し、ファン化を促進しやすい |
| 記憶への定着 | 香りを嗅ぐことでインパクトを与える | 他社製品との明確な差別化を図ることができる |
| 満足度の底上げ | 使用中の心地よさが製品全体の評価を引き上げる | 口コミやレビューでの高評価を獲得しやすくなる |
| 継続的な使用意欲 | 「また使いたい」という感情が自然に湧き上がる | LTV(顧客生涯価値)(※)の向上とリピート率の安定化に寄与する |
※LTV(顧客生涯価値)とは?
LTVはLife Time Valueの略で、1人のお客様が取引開始から終了までの間に自社にもたらす総利益(または売上)を示す指標です。
ブランドや製品への愛着(ファン化)やリピート率向上と密接に関係しており、LTVを高めることは企業活動・マーケティング活動における重要なテーマとされています。
ブランドの世界観と差別化につながる
五感の中でも「香り」は視覚情報以上に、人間の記憶や感情に直接働きかける要素だと言われています。
競合商品がひしめくコスメ市場の中から自社製品を選んでもらうには、独自の香りをまとわせることで、広告やweb上のテキスト、パッケージデザインだけでは伝えきれないブランドの世界観を表現することが有効です。
たとえば、同じ保湿クリームであっても、柑橘系の爽やかな香りがするものと、深みのあるウッディな香りがするものでは、顧客が受け取る印象が大きく変わるはずです。
製品のコンセプトに合致した香りを設計することにより、他の商品にはない独自の立ち位置を確立しやすくなります。
このように、香りの選定は単なる付加価値にとどまらず、ブランドのアイデンティティを形成する大きな柱となります。
【合わせて読みたい】 コスメの香りトレンド徹底分析【2025年版】

香りを感知するメカニズムとは?
「嗅覚」は五感の中で唯一脳にダイレクトに伝わることが知られています。
香りの分子が鼻から入ると、嗅覚受容体でキャッチされ、その情報が電気信号として脳へ伝わります。
嗅覚の情報は、感情や記憶に関わる「大脳辺縁系」のほか、自律神経やホルモンの調節に関わる「視床下部」などへ伝達されます。
大脳辺縁系には、“記憶”の形成や想起に深く関わるとされる「海馬」があり、香りと記憶が結びつくことにも関係しています。
特定の香りを嗅いだときに、その香りと結びついた過去の情景や感情が鮮明に呼び起こされる現象は、「プルースト効果」と呼ばれています。
香りがもたらす効果の一つです。
顧客体験の向上とリピート率への影響
スキンケアやボディケアの時間は、特に美容感度の高い消費者にとって一日の疲れを癒すリラックスタイムとして位置づけられています。
心地よい香りを感じながら製品を使用することで、顧客の満足度は自然と高まる傾向にあります。
一度「この香りが好きだ」と感じたユーザーは、他の製品に乗り換えることなく、同じ製品を繰り返し購入してくれる可能性が高まります。
毎日の習慣として使われる化粧品だからこそ、使用感と並んで香りの心地よさが継続利用の決め手になるわけです。
高品質な成分を配合していても、香りがターゲットの好みに合わなければ、リピート購入には結びつきにくいと考えられます。長く愛されるブランドを育てるためにも、顧客体験を向上させる香りの開発は慎重に進める必要があります。

ヘアケア、ボディケアといった香りが特に重要視されるアイテム群に加え、以前は香りをあまり意識しなかったアイテムでも重視されるようになってきています。
例えば、UVケアや、洗い流す(リーブオフ)アイテムなどでも香りも特長のひとつとして、香りを訴求することがあります。
【参考ページ】香りを特長としたアイテム含む「製造可能品目一覧」

化粧品OEMで使える香料の種類と特徴
化粧品に香りを付けるための香料は、大きく「天然香料」と「合成香料」の二つに分けられます。
それぞれの特性を理解し、自社のブランドコンセプトに合わせて選定していくことが求められます。
| 比較項目 | 天然香料(精油) | 合成香料(フレグランスオイル) |
| 香りの特徴 | 奥行きがあり、自然で穏やかな香り | 均一で安定しており、バリエーションが豊富 |
| 品質安定性 | 収穫時期や産地により香りが変動しやすい | 一定の品質で、量産に向いている |
| 持続性 | すべてに当てはまるわけではなく、香りが飛びやすい場合がある ※香りが飛びにくい天然香料もございます。 | 天然香料に比べて、香りを持続しやすい傾向 |
| コスト | 収穫・採取や抽出の手間により、高価になりやすい また、天候や不作などの自然環境に左右される ※すべての天然香料にあてはまるわけではありません。 | 大量生産が可能であり、コストを抑えやすい |
| 適したコンセプト (マーケティング上での傾向) | オーガニック、ボタニカル、ナチュラル系など | 自然に存在しないような香りを再現できる |
天然香料(精油)のメリットとデメリット
植物の花や葉、果皮などから抽出される天然香料は、「エッセンシャルオイル(精油)」とも呼ばれています。
大きなメリットは、自然由来ならではの奥深い香りと、植物本来が持つ複雑な香りがリラックス感やリフレッシュ感を演出できる点にあります。
オーガニックやナチュラルを掲げるブランドでは、天然香料の採用が消費者の支持を集める鍵となります。
一方で、天然素材であるゆえの難しさも存在します。
天候や収穫時期によって香りに微妙なばらつきが生じることがあり、品質を一定に保つための管理が必要です。
さらに、種類によっては、合成香料と比較すると香りが飛びやすく、長期間の保存によって香りが変化しやすいという側面も持ち合わせています。
原価も高価になりがちですが、本物志向の顧客には強く響く選択肢だと言えます。
【関連記事】需要UP!精油配合「天然アロマ系コスメ」で心もうるおう

“心の健康”に目を向けるWell-being(ウェルビーイング)の概念が浸透し始めています。この社会的ムーブメントに化粧品はどう応えられるのか…?ニーズの高まる「精油配合の天然アロマ系コスメ」最新動向と、当社が国内総代理店をつとめることとなった天然精油(エッセンシャルオイル)をご紹介します。
【参考ページ】ホシケミカルズ独自入手「カナダ産エッセンシャルオイル」6種
天然精油の魅力を引き出すODMアイテム
アロマ サウナジェル
サウナやスポーツで発汗した後の肌に使用するボディ用オールインワンジェル。
ブラックスプルースを主体とした力強く生々しい植物の香りが、「深い森での森林浴」やサウナの醍醐味である「外気浴」のような情緒的体験を演出します。

ホシケミカルズが国内総代理店を務めるカナダ産『ブラックスプルース』は、「エコサート・カナダ」と「USDAオーガニック」の認証を取得したエッセンシャルオイルです。清涼感のあるフレッシュグリーンなウッディ調の香りが特長的。
さらに、従来は木材として利用されず廃棄されていた枝や葉を原料とする「アップサイクル」の概念を体現した天然精油でもあります。
【参考記事】カナダ産アップサイクル精油配合の「アロマ サウナジェル」を新提案(週刊粧業 2026年3月30日号)
ハンド&ネイル アロマモイスチャークリーム
手肌と爪の両方を同時にケアするパーツケアクリーム。
手肌ケアには、浸透型ヒアルロン酸や7種の抗炎症植物エキス、爪ケアにはカシミア由来ケラチンやオイルケラチン®を配合。肌なじみの良いべたつかないテクスチャのため、就寝前に使用すれば、清涼感のあるフレッシュグリーンなウッディ調の天然精油の香りにより心地よい時間を演出します。
リフレッシュアロマジェル(ボディ用)
アロマテラピーの創始者であるフランスの化学者“ガテフォッセ”の知見に基づいて開発された天然精油を軸に、心と身体を癒すオリジナルブレンドアロマを配合したボディ用ジェルです。
レモン果皮油、ラブダナム油、ラバンデュラヒブリダ油など6種を配合。足のむくみケア、ほてりケア、全身のほてりケア、肩・首元のコリ・こわばりのケアにおすすめです。
クリーンビューティシリーズ
化粧水、マルチオイル(顔・髪・ボディ使用可)、乳液、クリームのベース処方をラインナップ。ホシケミカルズ独自のクリーンビューティのポリシーに則り開発しました。
ベース処方は、無添加9項目を掲げており、合成香料フリーアイテムとなります。
合成香料(フレグランスオイル)のメリットとデメリット
科学的な手法を用いて人工的に作られた合成香料は、安定した品質と豊富な香りのバリエーションが魅力です。
フローラル系からフルーツ系、さらには海や森をイメージした抽象的な香りまで、天然香料だけでは再現が難しい香りも自由に作り出すことができます。
また、天候や収穫量に左右されず、一定の品質を保ちながら大量生産できるため、製品の安定供給において大きな強みとなります。
また、天然香料に比べてコストを抑えやすく、大量生産に向いていることも見逃せません。
しかしながら、自然派志向が強い消費者からは敬遠されるケースがあるため、ターゲット層の価値観を見極める必要があります。
ブランドの目指す方向性に応じて、天然香料と合成香料をブレンドして双方の良さを活かす手法も広く採用されています。
香りのマリアージュによって、奥行きやブランド独自の世界観を設計することも後押しします。
化粧品OEMで香りを選ぶ際の注意点

理想の香りを見つけたとしても、そのまま化粧品に配合して完成というわけにはいきません。製品化に向けては、技術的な側面やコストのバランスを慎重に検討する工程が待ち受けています。
| 起こりうるリスク | 発生しやすい条件 | 推奨される対策の一例と確認事項 |
| 香りの強すぎる不快感 | 顔用のスキンケア製品で賦香率が高すぎる場合 | 使用部位に合わせた適切な賦香率をOEMメーカーと設定する |
| 経時変化による劣化・残香性 | 天然香料を多く配合し、長期間保管した場合 | 持続性の高いベースノート(※)を加えるか、安定化剤を検討する |
| 基材臭とのミスマッチ | 無香料の状態でも独特の匂いがある原料を使う場合 | バルクとの相性を確認し、基材臭をマスキングできる香料を選ぶ |
| 製品の変色・分離 | 特定の香料成分が他の配合成分と化学反応を起こす場合 | OEMメーカーによる経時変化テストを実施する(残香性の確認) |
香りのノート(トップ・ミドル・ラスト)とは?
時間の経過ととも香りの感じ方は変化します。
この変化を一般的に「トップノート」「ミドルノート」「ラストノート」の3段階で表します。
- トップノート:
つけた直後に感じる香り。比較的揮発しやすい香料が中心で、第一印象を左右します。 - ミドルノート:
トップノートの後に現れる、香りの中心となる部分です。「ハートノート」とも呼ばれます。 - ラストノート:
一定の時間が経過しても残る香り。比較的揮発しにくい香料が中心で、「ベースノート」とも呼ばれます。
※香料はそれぞれ揮発するスピードが異なるため、時間とともに香りの印象も変化します。
化粧品の香りを設計する際も、使用直後はもちろん、使用中や時間が経った後にどのように香るかを考えることがポイントです。
ターゲット層への配慮と賦香率の調整
香りの感じ方には大きな個人差があり、強すぎる香りはかえって消費者に不快感を与えてしまう恐れがあります。
そこで重要になるのが、製品に配合する香料の割合を示す「賦香率(ふこうりつ)」の適切な調整です。
例えば、顔に使用するスキンケア製品の場合、鼻に近いため、ほんのり香る程度の低い賦香率に設定するのが一般的とされています。
逆に、ボディクリームやヘアケア製品であれば、少し香りを強めにして持続性を高める工夫が求められることもあります。
自社のターゲット層がどのような生活環境で製品を使用するのかを想像し、心地よく感じられる濃度を見極める作業が欠かせません。
化粧品OEMメーカーの担当者と相談しながら、複数パターンの試作品を評価して最適なバランスを探り出していくことになります。

各製品にどの程度香料を配合するかは、香りの種類を決定するほど重要です。
配合量(賦香量)はあくまで目安であり、各案件のコンセプトによって、最適な賦香を心がけています。
賦香率が高い製品開発では製品用途(スキンケア・トイレタリー・雑貨)を確認しながら香料の配合規制(IFRA)(※)を遵守するよう、安全性の確認を徹底しています。
近年、天然精油の供給不安定や価格の高騰が起こっているため、そのような情報を踏まえて香りを検討し提案しています。
IFRA(国際香粧品香料協会)とは?
香料の安全な使用を推進する国際的な業界団体です。
香料成分の安全性評価に基づき、使用基準「IFRAスタンダード」を策定しています。
「香害」にも配慮した香り設計を
香りの好みや感じ方には個人差があり、本人にとって心地よい香りでも、周囲の人には強く感じられる場合があります。
近年では、香りによる不快感などを「香害」と呼ぶこともあります。
化粧品の香りを設計する際は、使用シーンに応じた香りの種類・強さへの配慮も大切です。
香りの持続性と経時変化への対応
化粧品は製造されてから消費者が使い切るまで、数か月から数年という長い時間がかかります。
その間に香りが薄れてしまったり、不快な臭いに変化してしまったりすることは避けなければならず、光や熱の影響を受けやすい点を考慮する必要があります。
ベースとなる原料(バルク)の匂いと香料が混ざり合うことで、想定とは異なる香りになるケースも少なくありません。
香料と他の配合成分との相性や、そのほかの外的な要因(光・熱など)の影響によって、製品の色や香りが経時的に変化する場合があります。
これらのトラブルを防ぐため、化粧品OEMメーカーが保有する知見やノウハウ、技術に基づき、安定性を確保するための処方設計を行うことが重要です。

化粧品には「使用期限」があり、使用期限を特記しない場合は未開封であれば通常3年とされています。
OEMメーカーとのすれ違いを防ぐ香りの伝え方
頭の中にある香りのイメージを言葉で他人に伝えるのは、想像以上に難しい作業となります。化粧品OEMメーカーとの開発会議において、認識のズレを防ぐためのコミュニケーション方法を紹介します。
| 抽象的な言葉の例 | 認識のズレが生じる理由 | OEMメーカーへ伝える際の具体的な表現例 |
| さわやかな香り | シトラス系かハーブ系かで意見が分かれやすい | レモンのような柑橘系で、少しミントの清涼感を足した香り |
| 甘い香り | フローラルな甘さか、お菓子のような甘さか不明確 | バニラのような重みのある甘さに、ほんのりローズを加えた印象 |
| 高級感のある香り | 経験や価値観によって「高級」の基準が異なる | 高級なホテルのロビーで感じるような香り、ハイブランドの香水に近い印象 |
| 優しい香り | 香りの強さなのか、種類なのかが伝わりにくい | 微香性で穏やかな香り |
抽象的な表現から具体的なリファレンスへの変換
「さわやかな香り」「甘くて可愛らしい香り」といった抽象的な言葉だけでは、受け取る人によって思い浮かべる香りが異なります。
化粧品OEMメーカーの開発担当者にイメージを正確に伝えるためには、共通の認識を持てるような基準(リファレンス)を用意することが近道となります。
市場で販売されている香水や化粧品の中で、理想に近いものをベンチマークの現物(下記参照)として持ち込むのが有効な手段です。
さらに、「この商品の柑橘感を強くしたい」「もう少しウッディな重みを足したい」と具体的な要望を添えることで、化粧品OEMメーカー側も処方の方向性を定めやすくなります。
ターゲットとなる顧客の年齢層や、製品を使用するシチュエーションを共有することも、香りの解像度を上げる大きな助けとなるはずです。

香りやテクスチャなど感覚的な要素は、言葉だけでは細かなニュアンスまで伝えるのが難しいことがあります。もし理想に近い市販品のサンプル(ベンチマーク)があれば、ベンチマーク品を基準として認識のズレを抑えることができます。
たとえば、「この製品の香りをベースに、もう少し柑橘系の印象を加えたい」など、具体的なイメージを共有しやすくなります。
サンプルを活用したフィードバックのコツ
化粧品OEMメーカーから最初の試作品(サンプル)が届いた際、どのように感想を伝えるかが開発の成否を分けます。
単に「イメージと違う」と突き返すのではなく、どの部分が合わなかったのかをできる限り言語化する努力が必要です。
「香りがすぐに消えてしまう」「最初にアルコールのようなツンとした匂いがする」など、具体的な事象を伝えることで、的確な修正案が返ってきます。
また、サンプルは必ず実際の使用シーンと同じ条件で評価することを推奨します。
容器から直接嗅ぐのと、実際に肌に伸ばしてしばらく時間が経った後とでは、香りの印象が大きく変わるためです。
複数人で嗅ぎ比べて意見を集約し、ブランドとしての最終的な方向性を定めてから化粧品OEMメーカーにフィードバックを戻す体制を整えておくことが大切です。
【参考ページ】ホシケミカルズの研究開発

香りにこだわった化粧品OEMの開発ステップ
実際に化粧品OEMメーカーと協力して、香り付きのオリジナル化粧品を完成させるまでの流れを把握しておきましょう。
計画的なスケジュール管理が、スムーズな製品化を後押しします。
| 開発ステップ | 主な実施内容と確認すべきポイント |
| 1.企画・ヒアリング | コンセプト、ターゲット、希望する香りの方向性のすり合わせ |
| 2.サンプル試作・評価 | 香りの強さ、持続性、使用感の確認とフィードバックの往復 |
| 3.処方確定・試験実施 | 最終的な成分の決定と、経時変化や変色などの安全性テスト |
| 4.資材の手配と本製造 | 容器やパッケージの印刷、工場でのバルク製造および充填作業 |
| 5.検品と納品 | 最終的な厳しい品質チェックを行い、指定の倉庫や店舗へ納品される |
【参考情報】ご依頼から商品化までの流れ

【合わせて読みたい】化粧品開発の流れ8ステップ!期間・費用の目安とOEMメーカー選びのコツ

企画とコンセプトの明確化
最初の段階では、どのようなお客様に向けて、どのような価値を提供する化粧品を作るのかを決定します。
この企画フェーズにおいて、香りのコンセプトも同時に固めておくことが望ましい進行です。
前述したように、天然香料を使用するのか、合成香料を使用するのかという方針は、製品の原価やターゲット層への訴求力に直結するからです。
希望する製造ロット数や販売価格の目安、納品の希望時期なども、この段階で化粧品OEMメーカーに提示します。
開発実績や得意とするジャンルを確認しながら、自社のブランドに最適なパートナーを選定していくプロセスとなります。
化粧品OEMメーカーの担当者との相性や提案力も、長く付き合っていく上での重要な判断材料となります。
【合わせて読みたい】化粧品を作りたい方へ!自社ブランドを立ち上げる手順と費用を解説

【合わせて読みたい】化粧品OEMの費用感はいくら?内訳やコストを抑える4つの判断基準

試作の繰り返しと各種テストの実施
パートナーとなる化粧品OEMメーカーが決定したら、いよいよ具体的な試作品の作成へと進みます。
ベースとなる化粧品の使用感と、香料の種類や配合量を調整しながら、何度かサンプルのやり取りを繰り返します。
香りの印象だけでなく、肌への刺激がないか、使い心地は良いかといった総合的な評価を行う期間です。
処方が確定した後には、製品の品質が長期間保たれるかを確認する安定性試験や経時変化テストが想定されます。
このテストには数か月の期間を要することが多いため、全体のスケジュールにはあらかじめ余裕を持たせておく必要があります。
すべてのテストをクリアして初めて、容器への充填やパッケージングといった本製造の工程へと進むことができます。
【参考情報】化粧品OEMに依頼する際の流れと期間(化粧品OEMの選び方で失敗しない!重要な5つの基準と依頼の流れを解説より)


化粧品では、「経時安定性試験」のほか、「防腐力確認試験」や「パッチテスト」など品質・安全性に関する試験が必要な場合もあるため、使用感がOKとなっても、すぐに製造できるとは限らない点にも注意が必要です。
まとめ
この記事の要点をまとめます。
- 香料の特性(天然・合成)を理解し、ブランドコンセプトに合った素材を選ぶことが重要である
- 製品化に向けては、ターゲット層に適した賦香率の調整や経時変化のテストが欠かせない
- 化粧品OEMメーカーとの認識ズレを防ぐため、香りのイメージは具体的な現物や言葉に変換して伝える
化粧品OEMメーカーと香りのイメージを正確に共有しながら試作と調整を重ねることで、ブランド価値の向上やリピート購入につながる化粧品開発を進められるでしょう。
香りを起点とした化粧品開発についてお気軽にお問い合わせください。
ホシケミカルズの「化粧品OEM」について詳しく知りたい方はこちら

監修者:佐藤達也(ホシケミカルズ株式会社 研究員開発部・課長)
食品香料・化粧品香料の開発を経て、現在は香りを起点とした化粧品の処方開発に従事。2001年から25年以上にわたり、“香り”に関わる仕事に携わる。
香りそのものの良さだけでなく、化粧品の剤型や使用シーン、賦香率なども踏まえ、香りの魅力を製品の中で最大限に引き出す処方設計を追求している。シャンプーやハンドクリームなど、香りが重要となる製品において香りが最も魅力的に感じられる状態を見極めながら開発を行っている。
常備する合成香料・天然香料を合わせた約1,000種類の特徴を把握し、商品コンセプトやターゲット、使用用途に合わせて香りを選択・調合。「爽やかに」「高級感のある香りに」といった抽象的なイメージからも、求める香りを具体化していく“香りのコーディネーター”でもある。
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